nanamarukun’s blog

アニメや漫画・ゲームの感想やらなんやらを書いてます

86(エイティシックス)第1部を見ました

随分間が空きましたがななまる君です。

世の中コロナだ外出制限だと大変でしたが

自分には関係なく大きな仕事が次々あり、

普段より忙しい状態が続きました。

まだ忙しいのが続いています。

 

あつもりの影響で録画したアニメも見れなかったのですが

意を決して「86(エイティシックス)」第1部を見ました。

10月に第2部が始まったばかりですが。

 

見始めて4話くらいまでなんかもやもやした感じが残る

なんかヤな感じの話でしたが

実はそのもやもやを後から

ゴリゴリに見せつけられ、とてつもなくつらいハナシでした。

 

サンマグノリア共和国は東方にあるギアーテ帝国の

自立無人兵器レギオンによる侵略の試みを継続的に受けており、

対抗するためジャガーノートという「無人」兵器を開発、

ジャガーノートの指揮・支援を共和国軍人

「ハンドラー」が行っていました。

 

無人」のジャガーノートには実は操縦者がおり、

城壁で囲まれたサンマグノリア共和国85区の外、

86(エイティシックス)と呼ばれる地域に

サンマグノリア共和国に住んでいた国民のうち

白い肌、銀髪ではない人々(有色人種と呼んでいたようです)の

市民権をはく奪、強制的に移住・強制収容所に収容し、

彼らのことも「エイティシックス」と呼び、

そして強制的にジャガーノートを操縦させていました。

 

ジャガーノートの部隊のうち

「精鋭」の「スピアヘッド戦隊」のハンドラーに着任した

16歳の少女、ミリーゼ少佐と

隊長シンとスピアヘッド戦隊の仲間たちの

音声データ共有装置「パラレイド」を介した交流を描いていきます。

 

ミリーゼ少佐はジャガーノートの操縦者たちのことを気にかけ、

あくまで「無人」と言い張る共和国軍に異を唱え、

操縦者たちと夜に語り合い、打ち解けてきたと考えます。

 

.....最初、この掛け合いが非常に嘘くさく、

常に戦闘での死に隣り合わせのスピアヘッド戦隊の皆が

カワイイミリーゼ少佐との交信シーンを見ていた時、

非常に違和感を覚えました。

 

ミリーゼ少佐が着任後最初の死者が出た時、

ミリーゼ少佐はスピアヘッド戦隊から

「仲間が死んで動揺してるのに

外から入り込んでこないでほしい、

今までだってお話にいやいや付き合ってやってたんだ。」

と拒絶されます。

 

そう、自分が最初に感じた違和感はこれだったのです。

すぐそばに死がある、今日はたまたま隣のものが死んだが

明日は自分かもしれない

という状態の人が楽しそうに話をするなんて有り得ない。

ましてやその話し相手は自分たちと全然違う場所で優雅に暮らしている、

そんな人間と同じ目線で話すなんて偽善だと感じたのです。

 

そしてそんな甘い考えは簡単に拒絶され、

自分の甘さに打ちひしがれるミリーゼ少佐。

 

何とか立ち直ったミリーゼ少佐に今度は

「黒ヒツジ」が現れます。

 

戦闘中、どこからか聞こえる悲鳴や叫び声。

その中には先日死んだ「キルシュブルーテ」の声も混じっていた。

沢山の声に恐怖するミリーゼ少佐。

 

共和国ではギアーテ帝国の国民はすでに全員死亡しており、

ギオンの戦闘操縦に用いられているAIの機能上の問題で

あと2年ほどで機能停止すると考えられていましたが

ギオンに戦闘の際殺害されたエイティシックスの脳の機能を

移植した「黒ヒツジ」がおり、

AIの機能をアップデートして

2年後も機能停止することはないとシンから語られます。

 

黒ヒツジに移植した脳の機能に残された最後の記憶が

戦闘時再生され、件の「声」を発していたのです。

それがシンの能力、精神感応で聞こえてしまい、

「パラレイド」を介してハンドラーにも聞こえてしまったのです。

 

さらに黒ヒツジでは戦闘で損傷した脳を使用するため

「機能」が健常な人間に比べて劣るのですが

 

損傷していない脳を移植した

「羊飼い」と呼ばれる機体があり、

他のレギオンにくらべて桁違いの戦闘力があることも

シンから語られます。

 

そしてジャガーノートに乗るエイティシックスの人々についても。

 

有色人種の人々は市民権のはく奪、迫害、強制収容所への収容の上、

ジャガーノートの操縦者を5年勤めたら市民権が与えられることを

「えさ」としてジャガーノートの操縦者を募っていました。

 

しかし4年以上生き残った操縦者は件の”精鋭部隊”スピアヘッドに

配属され、激戦でほとんどが死亡し、さらに最後まで残った者には

帝国領への無期限強硬偵察という絶滅作戦が下命され

誰も生き残ったことが無かったのです。

 

軍は「戦争後エイティシックスが生き残っていては迫害に事実が

公になってしまうので全員死んでもらう」と言い放つのです。

 

こんな中、スピアヘッドの者たちは

「どうせ死刑になるんだったら死に方位自分で決めさせてくれ」

と言い、

戦闘で生き残った者たちは戦闘が無い時に

楽し気にじゃれ合って、14、15歳位のノリで

恋バナとかしているのです。

 

自分や仲間が次の戦闘で死ぬかもしれないのに。

いや、死ぬかもしれないから”今”を精一杯

楽しんでいるのでしょう。

 

さらに物語の縦軸に

シンの兄、レイ(の頭)を探すはなしが絡まり、

進んで行きます。

 

可愛い女の子がカッコよく正義を語り

部下とちゃらちゃらして喜んでるハナシと見せかけて

人間の汚い部分を思いっきり拡大して

視聴者に見せつけ、絶望ばかり味わえるこの物語、

あんまり話題になっていない理由がよくわかりました。

 

くだらない人生から転生して

チートで下らないハッピーな人生をやり直す

くだらない話に慣れた人にはついていけないと思います。

 

でも現実世界でも転生先でもハッピーな人生ばかりがあると

考えている方には理不尽な世界に慣れた方が良いと思いますよ。