nanamarukun’s blog

アニメや漫画・ゲームの感想やらなんやらを書いてます

高人さんと見る空はどんな空とも違って見える

ななまる君です。

 

前回のブログ、後から読んだら怖い怖い

冷静になるようにしたんですが

怒気が滲み出てしまいました。

 

4巻以降、綾木が残念キャラとして

時々出てきますがチュン太は綾木に話しません。

チュン太はけっして綾木を赦さないでしょう。

 

今回は「抱かれたい男1位に脅されています」3巻「0章」です。

ハナシの順番としては1巻第1話の1年前、

チュン太と高人さんが出会うハナシです。

「高人さん」と呼んでいい権利を1000円(笑)で貰うのは1話、

「チュン太」と呼んでもらう(笑)のは2話のため、

この時はまだ「西條さん」「東屋准太君」でした。

 

2巻まではフツーに読むと高人さん視点ですが

「0章」1話から3話まではチュン太視点です。

 

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0章1話。

・・・・・・・・

・・・・・

「毎日毎日 リピート再生されるように空が流れていく」

なんとなく上手くいっているようでも無味乾燥な日々。

平穏無事に毎日が過ぎていく。

不満はないけど・・・なにもない。

こうゆうものなのか、生きてるって。

 

ドラマの撮影で出会った西條高人さん。

じっと見られてる気が・・・・

演技、間違ってないよね?

監督もOKしてくれるし・・

えーっと・・なんだろう・・これ・・

なんか・・・気になる・・

 

現場の空気を悪くする”桜でんぶ”みたいなプロデューサを

ぴしゃっと封じて・・・

かっこいいな西條さん。

 

西條さんのシーンの撮影。

きれいな演技・・・

一つ一つの動きが細やかで

指先まで動きを追ってしまう・・

西條さんの演技に

現場全体も凛とした空気感が漂っていて

・・・いいな

 

休憩時間。

プロデューサに平気でもの言えるなんて

すごいな・・・

悪くなった空気を直すため差し入れを頼む西條さんを見つける。

強い人ってそれだけで絵になる・・

 

電話を切ったとたん、ギリギリ怒りをあらわにする西條さん。

なんか面白い

こんなに表情豊かな西條さん、ほかにはどんな表情もってるのかな・・・

 

「東谷准太か・・久々に目障りな奴が出てきたな」

!!!!!!!!!!

・・・そうか

あの、俺を見る眼は全部敵意だったのか

 

嫌われるってこんな感じなんだな・・・

 

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漫画っていうのは残酷なメディアです。

アニメなら言葉は発しても次に瞬間には消えてしまう。

絵も次々変わっていきどんどん記憶のかなたにいってしまう。

嫌なシーンでもすぐに過ぎ去り次のシーンにかき消されていく。

でも漫画のコマは消えることなくいつまでもそこにある。

何回見てもそのコマは変わらない。

 

嫌われるってこんな感じなんだな・・・

痛い!ななまるは胸をすりこぎ位の棒で突かれたような痛みを感じました。

ひ、人から嫌悪されていると分かったときって

こんなカンジなんだな・・・

こんな・・

痛い、痛い・・・・

自分が嫌われてるの(かもしれないこと)に気づかないよう、

少ない友人以外の周りと関わらないようにしてきたななまるには

この痛み、耐えられません。

 

息苦しい

空気が周りにあるのに

まるで溺れているみたい・・・

人の敵意ってこんなに人を苦しめるものなのか・・・

 

週明け会社に行ったななまるは皆に言われました

「やつれた?」

 

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敵意ですら「自分を見ている」と耐えて

嫌われていたとしても

活き活きしたいろいろな表情の西條さんが見てみたい准太。

今、来たふりをして西條さんのそばで

西條さんを見入る。

睫毛の影がきれい

今までこんな風に人の顔を意識して見たことなかった・・

 

「俺は今回西條さんと共演させて貰えて本当によかったなって思っています」

よかった

じゃあしっかりやらないといけないな

俺も君が最後までそう思っていられるように

 

胸が

空が

ざわめく音をはじめて聞いた・・・・・

 

西條さんの言動に心をかき乱される准太。

 

でもそれも嫌じゃない

 

いままでの無味乾燥な日々から、世界が

西條さんによって変わる予感がする・・

 

0章2話

ドラマ「太陽の小瓶」の撮影も順調に始まり

西條さんのグサグサ刺す視線とひきつった笑顔が気になる准太。

俺は一体西條さんに何をしてしまったのだろう?

 

「東谷准太か・・久々に目障りな奴が出てきたな」

 

今までこんな風に気持ちをひきずることなかったんだけど

あの言葉、やたら刺さってるな・・・

 

演技に対するストイックさを垣間見て

自分なんかとは全然違う

だからだろうかこんなに目で追ってしまうのは・・・

 

街で西條さんのCMを見る

自分が”こうしてほしい・こう見たい”と思ったことを与えてくれる。

さらに上を行く色気のある表情で・・・

やっぱり表情・視線の動かし方

全て見る側に応えた魅せ方をしてるんだな・・・

欲しいものをくれる・・・

 

・・・欲しいもの?

 

俺が欲しいものって何だろう?

それはどこから湧いてくるのだろう?

 

この腹の底にわだかまるザワつきは

一体、何なのだろうか・・・・

初めての感覚に戸惑う・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

今日のシーン、演技が終わって西條さんを見ると

 

溜息。

 

あれれ?

なんか新しいパターンだぞ??

 気にかかって仕方ない

 

ロケバスに乗ると・・・

あ、西條さん・・2人だけか・・・

離れて座るのもなんなんで

「横、いいですか?」

 

露骨に嫌そう・・・・・

 

気まずいけど勇気を出して聞いてみよう

気に障ることしてしまっていたら謝ろう

 「あの・・」

「好き」

?????

『だから傍にいる』

あ、さっきのシーン

「西條さん、人のシーンまでセリフ、覚えているんですね」

「いいから続けてみて 変に考えずに思った通りに」

『だから傍にいる』

思った通り・・

『あいつはいつかお前のことも』

『お前の作った作品も見れなくなるぞ』

『見えなくても・・・あの人は触れればわかってくれる』『においで感じてくれ‥』

『俺にしておけ』

セリフが西條さんに呼応して零れていく・・・

『公介この話もう・・』

『俺なら今まで通りずっとお前を見ててやれるからッ!』

思ったまま 奪うように抱きしめてッ!!

そのまま思いを!!

「東屋君」

!!!我に返る・・・

 

「君は理屈で考えるより思うように動く方が向いている」

「もっと自分を知った方がいいんじゃないかな」

「西條さん」

「俺は何が欲しいんでしょう?」

(怒)

「あ、何でもないです・・・」

 

なんだろうこの人は・・・ 

俺の知らなかった俺がズルズル引き出される・・

この感じ、嫌じゃない

西條さんと芝居をしたい・・・したいんだ!

そう思うのは初めてだ

早く西條さんとさっきの続きがしたい!

 

 次は西條さんと対決するシーン

ああ、

やっぱり自然とセリフが溢れてくる・・・

もっとこの人にぶつけたい!!!

 

芝居中、雨を降らす装置のバルブが壊れ

多量の水が2人に降りかかり、

つい西條さんを守る

「大丈夫ですか西條さ・・・・・・」

 

あっ

 

怯えたような西條さんの表情・・・・

なんでそんな顔するんですか

俺が嫌いだから??

そんな表情見せられたら・・俺・・

 

「西條君、東屋君、大丈夫!」

 我に返る

 

俺はどうしてしまったのだろう?

スタッフに声を掛けられなかったらキスしてた

いやそんなもんじゃない。

今まで感じたことのない獣にでもなった気持ちだった・・・・

 

また西條さんに嫌われるかな・・

 

ガラスに映る自分の顔。

ああ、あの人はこれを見たんだろうか

こんな欲情した男の顔を・・・

 

自分がわからない・・・

一体この気持ちって何なのか・・・・

 

0章3話。

今まで自分の前を毎日が何事もなく流れていったのに

西條さんの表情や声や仕草だけは胸に詰まって流れない・・・

そして溜まれば溜まるほど

ココロの中はもっと欲しいと焦がれてしまってどうしようもないんだ・・・

 

あのすっと伸びた細い首筋・・

少し小さめ唇・・・

あの人に触れたらどんな気持ちになってしまうのだろう・・・・

 

西條さんへの思いを演技にぶつけたら

監督から覚醒したと褒められた。

西條さんは・・・さらに敵意の目がきつくなったような・・・・

言葉のトゲがグサグサ刺さってくる・・・

 

ん?

「西條さん、具合悪いですか?」

「なんか顔色がちょっと・・」

「いや、どうもしないけど」

「余裕があるようで何よりだけど精々気を抜かないようにな」

「はい・・」

でも首が少し赤い・・

「でもやっぱり・・・ちょっと熱が・・・」

触れようと手を伸ばす・・・

 

パンッ

 

手をはたかれる

痛!!!

「・・・悪かった」

「いえ、俺こそすいませんでした・・・」

 

・・・やっぱりあれが原因かな・・

俺が獣の顔を見せてしまったから・・

手の傷からチリチリ痛みが走る・・・

一瞬、触れられただけでその一瞬の痛みでさえ辿ってしまう

西條さんにたたかれるとこんな痛みなんだ・・・

一瞬たたかれただけでこんな気持ちになってしまうのか・・・

もっと・・・もっと欲しい・・・

 

今日の撮影が終わり

エレベータで乗り合わせる・・・

西條さん熱が上がってそうだな・・・

普段と違う弱弱しい 熱っぽい声に肩を抱いて支えたくなる

でもこの人は俺とのこの空間から早く出たいと思っているんだろうな・・

扉があき、しっかりとした足取りでスタスタと出ていく西條さん・・

ふらっと・・・そのまま倒れる!!!!

 

「西條さん!!!」

思ったよりずっと熱い!!

すぐに病院に!!!

自分のバイクじゃ駄目だっ!タクシーを!!

電話の最中、抱き寄せた西條さんに

胸が高鳴る・・・

いや、今は西條さんを助ける方が大切だ!!

 

すいません、西條さんッ

自分のパーカーでくるみタクシーへ病院へ

俺に触れられるのも嫌でしょうけど我慢してください!!

 

病院のベッドで眠る西條さん・・・・

大事にしたい気持ちと

独占したいという気持ちは繋がっているんだな・・・

 

・・・西條さん

俺、あなたが好きです

すいません、嫌われてても

好きでいてもいいですか

 

この気持ちは恋心・・・

どんなに嫌われても乱されても

もう、抑えられない!!

 

西條さんのマネージャー佐々木さんに

西條さんが露骨に目の敵にするのは

それだけ自分のことを見込んでいるのだろう

と教えられる。

 

いや、もうそれが事実かなんて重要じゃない・・・

もうこの切なさや高鳴りを消すことはできないだろうから。

 

 

あなたに出会って初めて「欲しい」という執着を知った・・・

次に会うときは横に並べるよう、

そしてこの想いを伝えて抱き締めことが出来るよう、

覚悟を決めて大事なものを手に入れる準備をしよう

 

・・・

・・・・・

・・・・・・・

そして1年後・・・

ドラマ「真昼の月」の顔合わせ。

ついに、ついに高人さんと共演を果たす

こんなに焦がれた1年は無かった・・

今にも飛び掛かってしまいそうだ

 

すいません高人さん、

俺は必ずあなたを手に入れます!!

 

そして1巻第1話へ・・・

 

2巻までフツーに読むと高人さんがわけもわからずチュン太に襲われ

振り回されるハナシなのですが

3巻を読むと

振り回しているのは高人さんで

チュン太はその一挙手一投足に振り回されていたことに気づきます。

 

高人さんが好きになってどうしようもない

哀れなチュン太。

高人さんがこちらを向いて話しかけてくるだけで

うれしくてキラキラ笑顔になってしまうのです。

高人さんが誰にも見せない姿、表情をみせてくれるのを

焦がれているのです。

他人に隙を見せたり

 ましてや襲われるなど決して許せない!!

高人さんを独占したい

自分だけの高人さんをください。

もう自分でもどうしようもないんです。ごめんなさい・・・

どうかこんな俺を好きになってください・・・・

 

あんなに焦がれていた高人さんと並んで見る空。

今まで見たどんな空とも違って見える・・・

それはキラキラと光り、色に溢れ

なんてキレイなんだろうと感動する・・

 

高人さんのいる世界はこんなにも刺激的で

素晴らしいものなのか

もう、高人さんのいない世界は考えられない・・・

 

ななまるにチュン太の気持ちが流れ込んできて

フラッフラになってしまいました。

3巻を読んだ後、1巻に戻っても

もう、チュン太視点でしか読めないのです。

ちょっとエッチですごく楽しい作品なはずですが

チュン太の心を知ってしまうと

それだけではなく息苦しい、つらい部分が垣間見えてしまいます。

 

 以下次回