nanamarukun’s blog

アニメや漫画・ゲームの感想やらなんやらを書いてます

いっつもどこ見てんのか判んないような目ぇしやがって・・

ななまる君です。

 

今回は「抱かれたい男1位に脅されています」6巻です。

5巻のハナシが残っているのですが

昨日、6巻をつい読み返してしまって我慢できません。

5巻の残り2話はそのうち。

 

19話、20話。

 

16話で「イメージ回復のために2人芝居を用意した

役者としての実力を見せて世間を黙らせろ」と

ゼネラルプロデューサ卯坂さんからオファーされた作品が

ガルシアロルカの「血の婚礼」と決まり、

元恋人と婚約者として”対決”することに。

 

稽古が始まるものの、

フラメンコの舞踏が全然上手くいかない高人さん。

ちゃんと踊ることが出来ているものの

「こぎれいすぎてつまんない」

と講師に言われる。

 

スペイン人とのクォータのチュン太に負けたくない高人さん、

一人でフラメンコの特訓のためスペインに向かいます。

 

たまたま街角でみた

ミハスでバルをやっている

セレスさんという年老いた男性の

フラメンコの舞踏の妖艶さに惹きつけられる。

 

”近くで見てもカッコイイ人だな

華があるというか絵になるというか

あとなんか誰かに似て・・”

 

後からついてきたチュン太がミハスにいると聞いて

セレスさんに連れて行ってもらい

チュン太と再会、

セレスティーノがチュン太の祖父であることがわかる。

 

そしてミハスにはチュン太の他、

チュン太がミハスにいることを伝えてきた

アントニオが居た。

 

チュン太に恋心を持っていたアントニオは

チュン太を高人さんに「奪われた」ことを恨んでおり、

呼びつけて高人さんをぶっ殺してやろう

問いただそうと考えていた。

 

そしてチュン太を賭けてフラメンコ勝負を挑む。

「高人さん、俺の為に踊ってくれるんですね

嬉しいです、興奮します、ムラムラします」とチュン太。

「羽も千円も性欲もしまえ!」と高人さん。

プロのフラメンコダンサーのアントニオに負ける高人さん。

”分かってんだよ 

俺は元々器用貧乏なタイプだ

心を示せ?

俺は俺なりに

あいつのことを考えてる

自分でも不本意なくらい”

 

高人さんはどんどん輝きを増すチュン太に対して

いつまでも変われない(変わったことを認められない)自分に

ふがいなさを感じています。

なんとか変わろうとしても

いつもくっついてきて離れない

チュン太の”心地よさ”に流されどうしても決意が鈍ってしまう。

 

でも・・

”駄目だろ変わらなきゃ、じゃなきゃお前と歩いていけない”

”チュン太に助けてもらっていては駄目なんだ、

足手まといになるようじゃだめなんだよ!”

チュン太に連れて行ってもらうとか、助けられていては駄目なんだ

対等に、一緒に並んで進んでいきたいんだ!!

そのためにはひとりになって考える時間が欲しいと告げます。

 

チュン太は11話で別れを告げられた時のつらさがよみがえり、

つい、

「行くな」

と叫んでしまいます。

チュン太は11話の時、無表情を装っていましたが

やはり相当ショックだったのです。

もう、あんなつらい思いをしたくない、

片時も高人さんから離れたくない、

”ひとりになった”高人さんがもし帰ってこなかったら

と考えたらとても耐えられないです。

 

高人さんと一緒に並んで進んでいくためだったらなんだってする!

高人さんを守らせてください、助けさせてください

どうか俺を頼ってください、

いつも一緒にいさせてください・・・

 

チュン太の元をこっそり離れ、

「恋敵」アントニオの家に転がり込む高人さん。

 

21話。

 

高人さんはアントニオに

輝きを増すチュン太に置いていかれないよう、

芸能界で一緒の立場にいるために、

足手まといにならないよう自分を高めるために

チュン太と離れてスペインまで来たのに

チュン太が付いてきてしまったと打ち明けます。

 

するとアントニオが

「チュン太のためにスペインに行ってくるとなぜ言わないんだ」

と尋ね

高人さんは

「なんか責任の片棒担がせる感じでチュン太の重荷になるのが

嫌なんだ」と答えますが

アントニオに

「じゃあ、チュン太が片棒担いでくれっつったら高人さんは

断るのか、重荷に思うのか」とやりこめられます。

 

 

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高人さんは芝居をしていない

本当の自分を見せるのが怖いのです。

心の中を開いて見せるのが怖いのです。

だからチュン太に目を合わせられない。

芝居をしていればいくらでもできるのに

素に戻ると途端に難しくなってしまう。

おっちょこちょいで芝居以外の経験が少ない

素の自分に自信がないのです。

マニュアル型の高人さんは

いままで人から見えないところで

必死に努力して今の地位を得たので

チュン太に頼ってはいけない、

迷惑を掛けてはいけないと心のブレーキが

どうしても外せないのです。

自分がチュン太のために苦労を買って出ることはできても

チュン太に頼ることができないのです。

 

チュン太はいつも思っています。

”心に隠していることをどうか話してください。

一緒に立ち向かわせてください。

お願いです・・・”

高人さんに心の中を打ち明けてほしいのです。

そして自分を頼ってほしいのです。

でも高人さんが心を開いてくれなくても我慢します。

自分にとって高人さんは全てですが

高人さんはチュン太の才能が大事であって

自分が全てと思っていないことを分かっています。

それでも高人さんのそばにいることが出来れば、

話しかけてくれれば、

SEXできれば

十分幸せだとと思うように我慢しているのです。

だから

高人さんが他の誰かの全てを好きになるのを恐れています。

そんなことになって自分の才能と天秤にかけ

他の誰かを取り、自分が捨てられる未来が怖い。

また「別れるぞチュン太」と言われるのが怖い。

こんどは嘘でないかもしれない。

そうならないためにも

いつもそばで(監視して)いたい。

SEXしていても自分が全てと思ってくれていないという思いがよぎり、

つい、つらい顔をしてしまうのです。

 

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そのあと、

アントニオが出会った幼いころのチュン太のハナシを聞きます。

展望台にいたチュン太は

「(人が好きになったら)この風景もどう見えるんだろう」と

ガラス玉みたいな目で言っていたと聞きます。

高人さんが知らない、チュン太のハナシ。

チュン太がどんな風景を見ていたのか気になる高人さん。

お前は何を見ていたんだよ

 

翌日、

チュン太の祖父のセレスさんに昔の話を聞きます。

セレスさんは

グレナダの丘の上、

流浪の暮らしをしていた人たちの街で生まれました。

流浪の民の血がそうさせたのか

その街にも馴染めなかったセレスさんは

フラメンコのダンサーとして

スペイン国内を転々と流浪しその日暮らしの生活をしていました。

そこに現れたチュン太の祖母のヤチヨさん。

チュン太ばりのストーカーぶりでセレスさんを追い掛け回す。

自分のいるべき場所もわからず、

自分が存在していることの意味すら分からず彷徨していた

セレスさんには

勘当同然で国から出てきたのに異国のスペインに馴染んでいる

ヤチヨさんにとても魅かれるようになる。

あんたは何を見て生きているんだ?

色の無い世界にいたセレスさんが見たヤチヨさんのへたくそな絵。

「私の心を駆り立ててやまない、あなた」

そこには極彩色に彩られた自分の姿。

どんなにへたくそでも一生懸命描き上げた八千代さんの心に映る自分の姿。

そのあとヤチヨさんと移り住んだこの場所が

それまで彷徨っていた自分が辿り着いた”私の丘”だった。

と聞きます。

 

そしてセレスさんは高人さんにお願いします。

高人さんは自分で気が付いているはずだ。

チュン太の役者としての魅力に惹かれているのではなく

「東屋准太」の全てを好きになったことを。

そして高人さんを失う怖さから見えなくなってしまっている

「(チュン太の心に)気づかせてあげてくれないかな

西條高人が東屋准太のすべてを愛していることを」

 

高人さんがいなくなってしまって近くの展望塔で

何も映らない目で風景を見ていたチュン太を見つけ

グレナダのサクラモンテの丘に一緒に行こうと誘う高人さん。

 

「俺の想い、見せてやるよチュン太」

 

22話。

 

チュン太のモノローグ。

自分はショーケースの中の電車の模型のジオラマにいるような感覚だった。

外の世界とガラスで仕切られ中から外も外から中も触れることができない。

 

ガラスの外に彼らはこんなにも感情を揺さぶられながら生きているのに

自分は何でこんなにも凪いでいるのだろう。

 

ジオラマの中のいつも同じで変わらない、何も起こらない世界。

”平穏無事に毎日が過ぎていく。

不満はないけど・・・なにもない。

こうゆうものなのか、生きてるって。”

これからもこの何もない世界で生き続けていくと思っていた・・・

 

そう、西條高人さんに出会うまでは・・・

 

サクラモンテに着いた2人、

チュン太の旧知のタブラオ(フラメンコのショーを行うレストラン・バー)で

フラメンコを見せてもらっていたら

老婆のダンサーの”指名”でフラメンコを披露することになる高人さん。

「わー高人さんまた俺の為に踊ってくれるんですか?」とチュン太。

でも応える高人さんの決意は違う!!

「ああ、お前だけのために踊ってやる、目、閉じるなよ」と高人さん!

きゅーっと胸を締め付けられるチュン太。

 

高人さんのフラメンコの舞踏。

”俺は出来損ないが嫌いだ

正確なレールを引いて完璧に走り切る

それが俺が選んできた俳優・西條高人で

その在り方に誇りを持っている。”

 

でも

 

”今から見せる俺は

台本を持たない”

”お前を想うだけの

ただの西條高人だ”

 

”頭より先に感情が足掻く

無様に溺れているみたいだ

想えば

想うほど

ひとつも自分がままならない

もどかしいし悔しいよ”

”でもなチュン太

こんなにも俺は

お前を想わずにはいられない!”

 

 

どんなに不格好でもヘンテコでも

チュン太への想いを全力で一生懸命舞踏した高人さん。

ヤチヨさんの絵のように

ダブラオにいたほかの客には伝わらなかったが

チュン太のココロに掴みかかり、グラグラと揺さぶり、

想いが流れ込む!!

 

・・・っこ、こんなにも俺のことを!

剥き出しの「西條高人」の想いを見せられたチュン太。

タガが完全に外れて高人さんを激しく求めてしまいます。

そしてそれに激しく応える高人さん。

 

翌朝。

サクラモンテの丘の2人。

 

チュン太が

「この丘には何度か祖父に連れてきてもらったことがあるんです。

こんなに綺麗な風景だったんだなぁ

「俺、何もなかったんです。

いつしか俺には世界と交わるための心が無いんだって諦めていた」

「でも違ったんだ

俺にもあったちゃんと心を揺さぶられるものが」

こんなにも世界は鮮やかなんだとたった一人が一瞬で教えてくれた

「そして恋をするとこんなにも弱くなるということも」

 

高人さんは弱弱しく微笑むその姿を見て

”チュン太を失うのが怖い”

と感じます。

 

高人さん

「不安か?」

チュン太

「不安です」

高人さん

「悪かった」

別れようなんて2度と言わないよ、チュン太・・

 

チュン太

「抱き締めていいですか?

キスしていいですか?

あなたの傍にいていいですか?」

高人さん

「チュン太、この先ずっと一緒に生きるためには

ずっと一緒じゃだめだ

でもな

俺は絶対お前の元に帰るし

お前も帰ってこい」

「・・・おれも弱くなったから」

”弱くなった・・

でもそれはきっと・・

この温もりと生きていくための・・・弱さだ”

 

「すきです・・・すきです高人さん」

「俺も・・・好きだ」

 

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こ、こうして高人さんとチュン太は結ばれましたとさ、

めでたし、めでたし。

 

高人さんが「役者」としてのチュン太を大事に想うのではなく

人間”東屋准太”を大切な人だと気づき、

その想いを完璧な役者の西條高人ではなく

不器用、不格好でも本当の”人間”西條高人の舞踊で言葉で

表してくれました。

 

ななまるはサクラモンテのフラメンコの舞踊で

号泣、滂沱の涙でした。

なかなか本心を見せてくれない高人さんが

チュン太のために恥ずかしくても

全身全霊で気持ちを込めて舞踊してくれるなんて・・・

こ、こんなにもチュン太のことを想ってくれるなんて!!

本当に、本当にありがとうございます高人さん。

 

 

このあと後日談で

チュン太の指輪に

”mi tesoro"(私の宝物)とへたくそに刻んで返すのですが

 

フラメンコの舞踊と同じで

上手い下手は関係ないのです。

高人さんがチュン太のことを想ってやってくれたことが

大事なのです。

その想いを感じられるからこそ

感動するのです。

もう、どこまでとろかされるのか・・・

 

チュン太の視点で読んでしまうななまるは

高人さんにぐずぐずに溶かされてしまいました・・・

 

最初アニメ1話を見た時は

サイコパスなチュン太に襲われる哀れな高人さんの

ちょっとエッチなハナシだと思っていたのですが

コミックス第3巻「0章」から

高人さんに振り回される恋に落ちた哀れなチュン太のハナシになり、

第6巻では高人さんとチュン太の純愛物語だったと思い知らされる。

途方もないことになります。

 

・・・ちなみにコミックスのエッチは相当濃厚です。

高人さん、気持ちよすぎて「びゃっ、びゃっ」と出ちゃいます。

分かりますよ、その感覚。

ななまるもなります。

 

コミックス第6巻は

アニメ化されていません。

ですが6巻が一番大切だとわかります。

もし、お読みになるときはぜひ第6巻までお買い求めください。

てか

6巻、アニメ化希望です。

OVA90分とか駄目ですか?

 

おまけ

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第6巻のボイスCDつい最近発売されました。