機動戦士ガンダム再放送してます
ななまる君です。
20世紀のうちは良く再放送してたと思ったのですが
デジタル放送になったここ10年ほどはめっきり見なくなりました。
人類が宇宙に進出、定住するようになった世界で
地球ー月周辺のラグランジュ点に建造された宇宙植民コロニー群のうち
地球から最も遠い”サイド3群”が地球連邦政府に対し
独立を宣言、独立を認めない地球連邦との間で生起した
「一年戦争」を舞台に
建造中の最新コロニー(まだ1基しかなくさらにそのコロニーも建造途中)サイド7。
その中でたまたま”モビルスーツガンダム”に乗った少年
アムロ=レイを中心に
サイド7に住んでいた・いた少年・少女たちが戦闘に巻き込まれ、
1年戦争を戦い抜いていく
という物語です。
皆知ってますよね。
そのなかで
今となっては当たり前の世界観ですがそれまでのアニメと
随分見方が変わったと思いました。
それは
「敵」=「悪」ではないという構図です。
逆に言えばそれまでの「敵」は
何か知らないけど地球に侵略してきた謎の宇宙人だったり
何処からともなく現れる怪獣だったり
何考えてるか分からない連中=今までの平穏な生活を破壊する「悪」と
して現れ、
なんか分からないけど悪いやつだから
破壊したり殺害しても良いというハナシでした。
怪獣でも機械獣でも異星人でも
自分達人類とは明らかに異なり
相容れることはない。
だから必ず破壊・殺害するのが当たり前になっていました。
ガンダムの世界では
物語開始時点でモビルスーツを開発しており、
どちらも同じ兵器を使用して戦闘に臨んでいます。
その”モビルスーツ”は意思を持たない
戦車や戦闘機と同様の兵器として描かれています。
つまり
敵のモビルスーツには敵の兵士が乗っているのです。
怪獣でも機械獣でも異星人でもない、
独立を宣言したサイド3に住んでいる人間が。
サイド3の市民が自分の意思を持って
戦闘に参加しているのです。
つまりジオン公国の指導者(戦争時点ではザビ家)の考えに賛同し、
その考え(ジオン公国の独立)を自分の目標に落とし込み、
自分の目標完遂によりジオン公国の独立を勝ち取りたいと考えて行動しているのです。
意味も分からずただ暴れまわっている今までの「敵」とまったく異なります。
このため物語1話目にしてジオン公国軍の兵士たちの
”人間臭い”やりとりがおこなわれています。
この敵の兵士やザビ家のやり取りが描かれていることが物語に幅と
リアリティを持たせたことが
それまでとガンダムの物語とを隔て
その後のアニメ・漫画・映画に大きな影響を与えたと考えます。
「敵」=「悪」でなくなったことで
物語が複雑化し、アニメの主要視聴者の年齢層が高くなり、
TV放送に伴って売れる商品は
出来合いの”超合金”から
手先が自由に使える年齢が必要な”プラモデル”になりました。
ガンダムの人気にあやかって
ロボットアニメはどんどんリアルを追い求め
物語は複雑化し視聴者の年齢も上がっていきました。
そんな
アニメの世界を変えたガンダムを
もう一度見てみるのはいかがでしょうか。