nanamarukun’s blog

アニメや漫画・ゲームの感想やらなんやらを書いてます

ガンダム「1年戦争」と近代戦争の比較

来週は月~金まで現地に行きます、ななまる君です。

 

機動戦士ガンダム MSイグルーと黙示録0079」のDVDを

見ていました。

 

1年戦争のなか、ジオン軍第603技術試験隊に配属された

オリヴァー=マイ技術中尉が

”試験”という名目で送られてくる

様々な理由で正式採用されることのない、

または開発中止と考えていた兵器と

その兵器を操る時代から取り残され、捨てられ、または

顧みられなかった兵士たちの

”試験”という名の実戦での死に場所、死に様を

記録するというハナシです。

 

機動戦士ガンダム」はそれまでのアニメと違って

敵=悪ではなくなったと書きました。

地球連邦には地球連邦の

ジオン公国にはジオン公国

それぞれの理由があって各々の

目的完遂のため戦っていて、

どちらが悪い、どちらが正しいというものではないのです。

 

元々「機動戦士ガンダム」は地球連邦軍の視点で

描かれた作品ですが

この「MSイグルー」にしても

再掲した「THE ORIGIN」にしても

ジオン軍の立場で描かれた作品です。

 

両方の陣営にちゃんとした理由があるからこそ

両方の物語があるのです。

どちらも悪くない、正しいかどうかも分からない

それこそが戦争の真実だと考えます。

 

ただ、戦争史として見た場合、

1年戦争」は地球連邦側が勝つのが普通だったのです。

 

状況を考えると

ジオン公国は戦争開始後

自らの領域から膨張し他の宇宙コロニー群を侵略、

さらには地球降下作戦をもって地球領域まで侵攻、

地球上に戦線を伸ばします。

 

自国領域のみでは

地球連邦の強大な資源や生産力、人口に長期にわたって

対抗することができない、

 

このため地球側に侵攻して自国の資源、生産力、人口不足を

地球連邦領域にもとめ、

自国の不足を補うとともに地球の資源などを奪い、

地球連邦の継戦能力を削減させようとしたのです。

 

こういう戦争を近代戦争史では”総力戦”と呼んでたはずです。

 

そしてこの”総力戦”においては

国力(領土、生産力、資源、人口)の多い方が勝つのです。

 

総力なのでジオン公国も地球連邦も国力の全てを

戦争に傾注します。

結果、単純に国力が多い方が勝つのです。

 

この不利を覆すべくジオン公国

地球連邦軍モビルスーツの開発・量産体制が

整う前に敵宇宙戦力を壊滅、

地球連邦軍の総司令部のあるジャブロー要塞殲滅攻撃を実施

ブリティッシュ作戦)しますが

コロニーは目的地を外れて落着。

作戦は目的を完遂できませんでした。

 

戦争開始後1か月ほどのこの作戦失敗で

地球降下作戦=”総力戦”に移行、

そしてこの時点でジオン公国の敗北は決定していたのです。

 

ジオン公国(の戦争指導体制)も

そうやすやすと「敗北」を認められないので

地球降下作戦を実施、

戦争前に密かに備蓄した戦力に対し

はるかに上回る戦線の長さに相対的に戦力が分散、

伸びすぎた補給線や戦線は敵に防御力の無い側面を晒し、

その側面を突かれると空気のいっぱい入ったゴム風船のようにはじけて

各戦力が分断、各個撃破されて急速に戦線が後退、

初期の混乱から回復した地球連邦の生産力に対し

ジオン公国の地球に比して低い生産能力では補充もままならない状況で

戦力比が急速に悪化、

膨大に強化・増加し続ける地球連邦軍になすすべもなく

ジオン公国は結局敗北したのです。

 

「個々の戦闘の結果は戦争の勝敗に影響しない」

ってだれか言ってたと思います。

マキャベリだったかな?