nanamarukun’s blog

アニメや漫画・ゲームの感想やらなんやらを書いてます

太陽の牙ダグラムのデロイヤ独立戦争と現代植民地独立戦争の比較

今週もswich買えませんでしたななまる君です。

7月2週 ヨドバシ→×

    任天堂→×

最初見た時、倍率が30倍から300倍だったので

30週間(来年1月)から300週間(6年後)には買えるのかと思ったのですが

6週経ってもおんなじ30倍から300倍。

買えるころには後継機が出ていそうです。

 

ここんとこお越しいただいた方がいて驚きました。

ななまるのアニメや漫画の見方は偏っているかもしれませんが

このブログを機に興味を持ってご覧いただければ

望外の喜びです。

 

ちょっと前、「ガンダム」の1年戦争が「総力戦」と書きました。

今度は「ダグラム」のデロイヤ独立戦争について現代植民地戦争と

比較してみたいと思います。

 

1年戦争」と「デロイヤ独立戦争

おんなじ独立戦争なのに結果は逆です。

よく見ると戦争の形態が違っているのです。

 

1年戦争」は地球連邦領土への侵略、

地球連邦軍総司令部制圧を目的にしていました。

もし、ジオン公国が勝利した場合、

地球連邦の存続に重大な危険が生じる

”総力戦”でした。

 

対して「デロイヤ独立戦争」は

地球連邦と遠く離れていて、地球連邦にデロイヤ軍が侵略してくることは

全くない、デロイヤ星のみで行われた戦争です。

 

そして戦闘を行う主体もデロイヤ独立を目指す集団

(デロイヤ人民解放政府軍=ゲリラ)と

デロイヤ星を管轄するデロイヤ自治州軍組織(第8軍)

(→地球連邦のメドール州が軍事的援助を行っていた)

であり、戦闘で地球連邦人が死亡することがあっても

直接的に地球連邦とデロイヤ人民解放政府軍が戦闘していた

訳ではなかったのです。

 

表向きは地球連邦評議会8番目の州である

”デロイヤ自治州”の代表権が

フォンシュタイン率いる現デロイヤ自治州政府か

地球からの”真の”独立を目指すデロイヤ人民解放政府の

どちらにあるかを争って戦っていました。

 

植民地独立戦争では

植民地でのみ戦闘が行われ

本国には戦闘が全く行われない(本国と直接関係ない)

ことで本国側は生存権に全く影響しないことになり

戦争を継続する意思が弱くなります。

 

独立を目指す植民地側は敗北すれば

自分たちの生存に直接的な脅威になるため

「総力戦」で宗主国に対抗しますが

宗主国側は戦争に負けても本国に大きな影響がない

(植民地に投資した本国資本は影響しますが)

のであれば

 

本国は戦争のコスト(植民地軍への応援軍の死傷者や

投下資本の喪失)と戦争を継続、勝利して得られる利益とを

天秤にかけ、耐えられるコストを超えると

「自国に大して影響のない戦争にこれ以上肩入れする価値が無い」

となって独立を認めるようになるのです。

 

なので独立戦争というのは現代戦争史において

独立を目指す植民地が大体、勝利するのです。

一回、独立戦争に失敗しても

結局、植民地を維持するコストが増加して利潤を上回り、

宗主国は植民地の独立を認めることになるのです。

 

地球からの独立が見えてきた

デロイヤ人民政府のなかで

カルナック峠での戦闘勝利後

北極ポートまで侵攻するかどうかで議論になりました。

 

強硬派のサマリン博士は

北極ポートを制圧し、地球勢力をデロイヤ星から駆逐することで

地球連邦と同じ立場で交渉ができる、

同じ立場に立てなければこれまでのデロイヤ自治州政府と

同じ地球に従属する立場になってしまう。

それでは意味がないと強行を主張しました。

 

対して和平派ヒシ=カルメルは

北極ポートにはデロイヤ第8軍の他に地球連邦第6軍がおり、

戦闘になれば地球連邦軍に被害が発生し、

さらに地球から援軍が来てしまう。

戦争が拡大し地球との独立交渉が頓挫してしまい、

強力な援軍により装備の脆弱なデロイヤ人民解放政府軍など

太刀打ちできなくなる。

そうなっては元も子もなくなってしまうと

侵攻中止、和平交渉により

デロイヤ人民解放政府をデロイヤ州の正統政府として

認めてもらい、地球との交渉による独立を主張しました。

 

結果はラコックの策略もあり

北極ポートへの侵攻は中止、

正統政府がデロイヤ人民解放政府になり

旧デロイヤ自治州政府は解体になりました。

 

もし、北極ポートまで侵攻したとしたら、

北極ポートを攻略できた場合なら

地球連邦各州の思惑の違いによって

戦争は拡大せずデロイヤにとってはより有利な独立が

出来たかもしれません。

 

ただ、第6軍が強力で敗北したら

継戦能力の低いデロイヤ軍は駆逐され

独立の機運はまたしぼんでしまっていたでしょう。

パルミナ大陸のドガ市の1回目の蜂起のように。

そうしたらまた立て直すのに

長い時間が必要になってしまっていたでしょう。

 

どちらが正しかったかは

両方を試すことが出来ないのでわかりません。

「どちらも悪くない、正しいかどうかも分からない」

のが戦争の真実ですから。